男性から結婚相手にしたい人気の職業は、看護師、医師、公務員、保育士といった職業がずらりとならんでいる。
※「マイナビウーマンWebアンケート2017年4月」
やはり結婚となると華やかな職業というよりは安定した職業を選択している様子がうかがえる。
今回注目したいのは4位にランキングしている保育士だ。
人気の理由はやはり子育てのプロという印象が強いからだろう。
今となっては子育ては女性だけの仕事ではないが、男性としては子供に正しい躾ができるという母親としての期待値に惚れるのだ。
また基本的に子供好きに悪い人はいないと言われるように、自分の事は二の次に献身的に子供に接するスタンスに惹かれる男性も多いだろう。
ただ、今、その保育士が婚活に悩んでいるという事実があるようなので筆者の知人に協力を得てインタビューした内容を記事として取り上げたい。
毎日、子供のために精一杯、働いている保育士の参考になれば嬉しい。
現役、保育士から聞こえる本音の声
年の離れた弟がいるためか、優子(23才.仮名)は、小さい頃から世話好きだった。
周りからも面倒見の良い子ともっぱらの評判だった。
子供が好きと言う気持ちが人一倍強かったのを自覚しており、物心が付いた頃にはその個性を活かせる保育士という職業に就こうと決めていた。
優子は、保育士の仕事は自分にとって天職だと感じていたと語る
専門学校を卒業してやっと掴んだ就職先はオリンピックで賑わうであろうベイエリアの認可保育園だ。
通勤圏内1時間以内、若いメンバーばかりでないしっかりとベテランが半数を占める保育園で働きたいという条件で絞った結果だ。
男性と共用のトイレ
ただ、少しずつ異変に気付いたのは入職して数日とかからなかった。
トイレが男性と共用。まさかと目を疑った。
男性用の便器が並ぶ一角に個室がある。ここが女性用のトイレとなる。
自分が用を足して出る時に、男性がトイレの空きを待っているケースなどは非常に気まずいものがあり、我慢をすることがクセになり膀胱炎を疑ったことがあるという。
メンタルヘルス的な問題で相次ぐ休職者と離職者
苦労はこれだけでない。
年度初めのタイミングで、一番年が近く頼りにしていた先輩が休職に入った。
後でわかったことだがメンタルヘルスで休む職員や離職する職員が後をたたない。
皆、園の方針やクラスに問題があったりと様々な問題を抱えてて職場を離れていく。
残された職員は場当たり的に年度変わりのクラス替えで問題のあるクラスを持たされることになる。
トレードマークの笑顔が消えた日、そして休職
始業前からの感情労働
保育士の朝は早い、早番となれば7時30分から園児を受け入れなければいけない。
当番制なので、毎日というわけではないが、8時前には出勤する日は多い。
優子は最寄り駅から10分近くに位置する保育園に通勤している。
実はこの通勤時間の10分が苦痛だという。
ここで園児を送り届けた数えきれないくらいの父兄とすれ違う。
まだ仕事モードに入っていない状況で満面の笑顔での挨拶を強いられるのだ。
仕事は駅に到着した時から始まっている 。
もともと挨拶は嫌いでないし、キュートな笑顔がトレードマークでもあった。
だだ優子はいう。やはりストレスが山積した状態では自然な笑顔が出せない。
優子はいつからかマスクを手放せなくなった。
マスクをすれば表情が周りから見えなくなるので精神的に落ち着くからだ。
マスク生活からノーメーク生活へ
また、マスクをするようになるとメイクをする気力もなくなった。
そしていつの間にかマスクで隠れる事のない眉もかかなくなっていた。
同居する母親からはうつ病の心配をされた。
本心ではわかっていたが、母親からの声が煙たく感じた。
すでに精神を病んでおり、優子はメンタルクリニックのカウンセリングを受けるようになり母親の予想通り軽度のうつ病と診断された。
自分は休職する一方で友人は保育士生活を謳歌
数か月後Aさんは離職することを決めた。
次の職場は決めておらず、ただ少し休みたいと言う。
ただ優子は一つ後悔していることがあるという。
仕事自体は好きで、楽しいと思える時もあった。
一つ目の職場で働き続けようと思ったのが間違いだったと考えている。
専門学校の時の友人美咲(23才・仮称)は一緒に卒業し、保育士に就いた。
昔から容量が良い方なので、仕事もできるのだろうが、気持ちの切替が得意で見切りをつけるのも早い。
石の上にも3年か。それとも売り手市場で転職か。
優子は石の上にも3年と古風な両親からの昔から教えのもとに辛抱強く耐えてきたことが仇(あだ)となった。
そんなにすぐに諦めてどうすると自分を鼓舞して働きつづけた優子の姿は一般的には好感が持て、そうあるべきだと共感する方も多いのではないだろうか。
一方で美咲は、ここ3年で職場を転々として3園目。
現在職場で幸せな保育士生活を送っているという。
どちらが正解なのかと簡単に結論付けるべき問題ではない。
ただ、転職という手段を使うことで全く新らしい職場が見つけられ、それを活用することで幸せを掴んでいるて保育士がいることを知っておいて損はないと思う。
人気の転職支援サイト
保育士としての転職を改めて考えるのであれば、自分で個別の求人を探すのは得策ではない。
いまは転職のエージェントを使って転職するスタイルが増加しているが数も多いので今回は有名どころを厳選してご紹介したい。
保育士バンク
保育士バンク!は、ネクストビートが運営する保育士・幼稚園教諭専門の保育士求人サイト。
東京、大阪などの主要都市に加え、北海道から沖縄まで全国の保育士求人を取り扱っており、業界トップクラスの保育士求人数を誇る。
運営会社のネクストビートは、職業紹介事業者として厚生労働大臣認可も取得しており、取引保育所数や提携保育関連施設の数も他の保育士求人サイトを大きく上回る。
求人紹介を受ける際は、ホームページ上から無料会員登録をしたあと、電話で専任のキャリアアドバイザーと希望条件や現在の募集状況、今後のキャリアプランなどについての相談を行う。
ヒアリング結果をもとに紹介された求人の中で気になるものがあれば、担当者に希望を伝え、面接や職場見学などのスケジュール調整をしてもらう。
キャリアアドバイザーは、保育業界に精通している専門スタッフが多く、保育士資格保持者も在籍しているため、転職を検討している保育士の気持ちを理解した手厚いサポートが期待できる。
また、豊富な求人数を背景に、実務未経験者の入職、ブランクが長い保育士の再就職に積極的に対応。
担当者が求人の紹介はもちろん、入職後もしっかりサポートしてくれる点も評価できる。
求人数の多さ、保育士の転職実績の面からみても、まず登録しておきたい保育士求人サイトの一つ。
保育士ひろば
保育ひろばは、ネオキャリアが運営する保育士求人サイト。
東京、神奈川などの首都圏を中心に全国の保育士や幼稚園教諭の求人を取り扱う。
正社員のほか、派遣、パート、単発&期間限定などの勤務形態もあり、自分の都合に合った就業スタイルを選択できる。
求人紹介を受ける際は、ホームページから無料登録をしたのち、キャリアアドバイザーに希望条件などを伝え、求人紹介を受ける。
全国約4万件の保育園・幼稚園・学童にコネクションを持っており、求人数はトップクラス。
非公開求人も取り扱っているため、一人で活動するよりも選択肢の幅を広げることができるだろう。
ホームページ上では、現在募集中の保育士求人をチェックできるため、登録前にどのような求人があるか知りたい場合は要チェック。
対応エリアの広さに加え、対応のスピードにも定評があり、登録から入職まで最短で2週間、相談から条件交渉、入職までのサポート力の高さも高い評価を獲得している。
転職を検討している保育士であればチェックしておきたい保育士求人サイト。
マイナビ保育士
マイナビ保育士は、「マイナビ」や「マイナビ転職」で有名なマイナビ・グループの保育士求人サイト。
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県を対象に、保育士に特化した求人を取り扱う。
人材紹介サービスの草分けとして35年以上の歴史を持つ大手だけに、厚生労働大臣認可を取得しているのはもちろん、多数の保育所や保育所運営企業と太いコネクションを築いている点が大きな特徴。
求人紹介を受ける際は、ホームページ上から無料会員登録をしたあと、専任のキャリアコンサルタントにメールや電話で希望条件等を伝える。
また、希望者はマイナビのオフィス(新宿、横浜、さいたま、船橋)でコンサルタントと直接面談のうえ登録することも可能。
紹介求人の中から気になるものがあれば、キャリアコンサルタントが面接日や施設見学の日程を調整。
転職サポートを行うコンサルタントは、保育士経験者や保育業界に詳しい専門スタッフが多く在籍しており、保育士にとって気になる給与や残業などの待遇面、園の雰囲気や保育方針などを詳しくリサーチしてくれる。
スマイルSUPPORT保育やライフスタッフと同様、対応エリアが限定される点には注意が必要だが、関東圏で転職先を探している場合は検討の余地がある保育士求人サイトの一つ。
まとめ
一度、天職として考えた仕事を不遇な職場環境によって手放すのは非常に不幸なことだ。
保育士以外の仕事を探すのは、全く違う職場で実際に働いてみてからでも遅くはないと筆者は考える。
職場を変えてみて、笑顔が増えた、今まで悩んでいたことがウソのようだという人も少なくない。
一つの職場で勤め上げる保育士の方が少ないこの時代に是非、転職という選択肢を覚えておいて欲しい。